父の他界後に感謝の気持ちが倍増しました


私は今は40代に入りましたが、10代という若い時期から親元を離れて暮らしていました。これも一種の私の運命だったのだろう、と今では思っていますが、ときに悲しくなることがあるのも事実です。そして、そうこうして年月が流れ、自分の両親も70代に入ったある日、とうとう一番恐れていた出来事がやって来ました。それは生あるものであれば誰しもが通らなければならない死と向き合うという事実でした。身内の中でも、中心的存在として家族を数十年に渡り支え続けてくれた父の死でした。

どの家庭にも日々様々な困難や問題はあるでしょう。我が家も例外ではなく、今思えば父は本当に一人で背負うものが多い中、家族のことをいつも気遣い、私に対しても最大限の愛情を与え残してこの世を去られたのだなぁ、と今なお感謝の念が絶えません。

私が帰省したときには、いつも冗談ばかりを一日中言い続けていた父がいました。あの父の冗談は単なる口だけの表現でなく、全身全霊を使った表現だったがゆえに、私だけでなく、母や私たち兄弟姉妹を、知らない間に笑顔に導いてくれていたのです。今思えば、あれは父からの最大限の私への、そして家族へのプレゼントだったのだと気付きました。また、父は私が実家にいるときには必ず毎朝私の大好きな朝食を準備してくれたのです。早朝から駆け足で買い物に行き、さりげなく机の上においてあるだけなのですが、私は父からその朝食を通して口では言い表すことができないくらいの愛情を受け取っていたのだと思います。さりげない日常の日々、一瞬一瞬の出来事ですが、これは今だからわかる、二度と経験することのできない、私にとってはかけがえのない大切な時間だったのです。

父はとにかくいつも前向きでその下向きな姿勢が自然と私を無意識のうちに勇気づけてくれていたのだと、父が他界してから感じました。父を知る人間からは私は一番父に似ていると言われます。顔が似ているのではなく、内面から受け継いでいるものが多くあるということです。嫌な面ももちろんありますが、やはりあれだけ周囲の人間を笑わせ、心を緩ませ、安心感を与えてくれた父のことは一生忘れられません。父からもらった最愛の心ギフトは私の心のなかで今も燃え続けています。お父さん、ありがとう。


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